子供の前歯が斜めに生えてきたのですが、
このままにしておいていいのでしょうか?
ご質問のように、上の永久歯が時として、斜めに生えてきてすき間ができることがあります。
こういうときは、次の三つのパターンが考えられます。
(1) | 歯の大きさやその周囲の歯肉などには異常はないが、 少し斜めに生えてきてすき間がある場合。 |
(2) | 歯の大きさが顎に対して相対的に大きく、かなり斜めに生えてすき間ができる場合。 |
(3) | 歯肉や骨など歯の周囲の状態に異常があり、斜めに生えてきてすき間がある場合。 |
(1)の場合はあまり気にする必要はありません。特に7-8歳くらいの時期は、多少前歯が斜めに生えきても、後から生える犬歯などに押されてきちんとまっすぐになります。それに伴い、すきまもなくなってきます。
(2)の場合は、それぞれの歯が干渉し合って正常な位置に生えてきていないことが考えられます。
大きさに対して歯が大き過ぎる場合でも、軽度のときには顎の発達を促進するトレーニングで解決すること多いようです。しかし、そうでないときは、将来的に歯列矯正治療を行わなければならない場合が多いようです。具体的には、顎の大きさを人工的に拡大する装置を使用したり、永久歯をあらかじめ間引きする方法(連続抜去法)などが適用されます。どういう方法を取るにしても、歯科もしくは矯正歯科の先生とよく相談されて治療を進めることが大切です。
(3)の場合、その異常を解消しなければなりません。例えば、上唇と前歯の間のヒダヒダの部分(上唇小帯)が前歯の間まで伸びている場合、前歯の間にすき間ができる場合があります。
この場合、その上唇小帯を外科的に切除しなければなりません。この場合も歯科の先生とよく相談して治療を進めることが大切です。