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第5回コラム “ガッテン流”の伝え方

北折 一
NHK科学 環境番組部専任ディレクター

平成21年11月20日(金)掲載


 過当競争による大淘汰(とうた)時代―。歯医者さんにとって生き残りの決め手となるのは、「自分をかかりつけ歯科医にしてくれる人」の確保。だからこそ、患者さん(または未来の患者さん)への情報発信力、すなわち「伝える能力」が問われています。

 一方の患者側からすれば、「自分の歯を本気で守ってくれる人」を選ぶ時代。では、どんな情報を基に歯医者さんを選べばいいのでしょう? 選びたい人、選ばれたい人、両者が一堂に会する大会当日、会場で私なりの超簡単ポイントを紹介したいと思います。インターネットの「口コミ情報」よりも当てになるかも?

 私が担当してもう15年目になるNHK総合テレビ「ためしてガッテン」(水曜夜8時〜)では、これまで何度もむし歯や歯周病について取り上げてきました。ただ、制作する立場からすると、この手の番組はとても難しいのが実情。なぜなら、結論は「よく歯をみがきましょう」くらいしかないから。これじゃ全然面白くない。どうすれば、番組を見た人の「みがき方」が変わるのか―。七転八倒して考えた「伝わる伝え方」について積極的に話すのが、私の役目だと考えています。

 お口の健康を守るのは、最終的には自分自身。歯科医や歯科衛生士はそれをサポートしてくれるパートナーです。ホームページや広告で、単に「優れた設備や技術」をうたったり、口コミで「やさしい」と評判になるだけが選択の基準ではありません。「本気で歯を守るための情報」を提供・共有できるかどうかこそが鍵なのです。

 実は昨年、「むし歯予防」をテーマに放送した「ガッテン」に対し、全国の歯医者さんから何件かのクレームが寄せられました。大きな理由は、ちょっと過激なタイトルをつけたから。「常識逆転! ○○で虫歯を治す法」。この○○に入る言葉は何だと思いますか?

 これが理解できるかどうかで、日本人全体のむし歯の総数はきっと変わるはず。私たちは強くそう願ったからこそ、このタイトルに決めたのです。ヒントは漢字2文字。もちろん専門用語ではありませんよ。答えは当日、会場でお教えしましょう。

 維新を目指した龍馬の心意気をテーマに掲げた今大会、これまでの常識にとらわれない「ガッテン流の伝え方」も、どうぞお楽しみに。